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幽霊人命救助隊

おもしろい長編小説に出会い、
あっという間に読み終えてしまいました。

「幽霊人命救助隊」。

自殺をして、天国に行けず、中間生にいた男性3人と女性1人の計4人が主人公。

神様から、49日以内に自殺の可能性のある人を100人助けたら、
天国へ行かせてやると言われ、
オレンジ色のレスキュースーツに、さまざまな道具を持って、
現在にやってくるという話。

100人分の救出劇がスリリングに展開する中、
その中には、自分と同じような体験から自殺を企てる人に出会い、
自殺した者が、「死ぬな。死んだら家族はどうなる?」と説得したり、
自殺願望の凶悪犯と出会い、助ける価値があるのかと悩んだり、
安楽死を望む老女に戸惑ったりしながら、任務を遂行していきます。

100人目は主人公の家族。
自分の自殺が家族の崩壊を招き、
その時、初めて親の気持ちや妹の気持ちを知ることになります。

そして100人という目標を達成し、神様が降りてきたとき、
「まだまだ人を助けたいんだ」と、
命の尊さに目覚める4人。

神様は、「よくやってきたから、もういい。お前たちは、一瞬一瞬を精一杯、人のために生きた」
と言って、天国へ召します。

そして…
また赤ちゃんになって生まれてくる…という結末です。

クライマックスは、感動の涙で鼻が真っ赤になり、
電車の中ではとても読めませんでした。

そのくらい、久々におもしろく、琴線震える小説でした。
by tarakosun | 2008-06-20 22:36
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