団塊世代の男性たちと接点があり、
その世代の方々と話をさせていただくと、
文化の違い、感覚の違いのようなものを感じます。
特に思うのが、夫婦関係についての違いあれこれ。
たとえば、「妻が重大な病気になった」という場合、
「大切な人がいなくなったらどうしよう…」というような気持ちより、
「両親の面倒はどうなるんだ!?」ということが大きいとか、
娘が出産して初めて、「妻もこんな風に命がけで出産したのか」と思ったとか、
話を聞いていて、正直言って、「えーっ、こんな鈍感な夫イヤ!」と思うような話が出てきます。
もちろん、かなりの個人差があるので、ひとまとめにしてはいけないのですが。
そういう方々は、やはり妻との関係は冷めているようです。
「男は仕事、女は家庭」に基づいた、専業主婦と企業戦士のカップルか、
仕事+家事の妻と、協力したとはいえ、やはりほぼ家庭を妻任せの夫のカップルが多いからでしょうか。
「結婚10年頃の夫婦関係が、熟年時の夫婦関係を決める」というデータもあります。
つまり、熟年離婚は、定年後に突発的に起きるのではなく、
育児期にすでにその芽は生まれているということですから、怖いですね。
セクハラを認識できないのも50代以上ではないでしょうか?
セクハラ研修の講師に、
「そんなのもダメと言われたら、何の会話もできないじゃないか」と憤った管理職がいたとか。
講師の方は、
「下ネタや性差別のジョークしかコミュニケーションのネタとして持ち合わせていないのではないか」と
嘆いていました。
どこかで刷り込まれている無意識下の女性蔑視感覚。
そんなものを潜ませていたのでは、
妻はそれを感じ取って、疎遠になってしまうのも無理ないように思います。
30代40代は、
そんな父親世代を反面教師として、イクメン、カジダン、ツクダンになるんですね。
現在31歳の男性は、
中学校の家庭課男女共修が始まったときの中1だから、
家事育児が嫌いではない世代の先頭集団です。
戦争があった時代は、
他者の気持ちを感じていては戦えないので、
感じないようにしなければ生き抜けなかったかもしれませんが、
現代では、
感じない人は、業績もコミュニケーションも向上せず、
逆に生き抜けないかも知れません。