気が付けば、2か月以上更新していなかった~。
7月の末に孫が生まれ、その後に、近所で独り暮らしをしている母親の体調が悪くなったりして、
なんだか急に身辺が慌ただしくなってしまった。
母と過ごす時間が長くなったら、あることに気づいた。
母には、突然に人の弱点を突くことを言う癖があるということ。
例えば、過去の失敗だったり、忘れたい黒歴史だったり…。
それが、どういうタイミングで、何を目的にしているかわからないが、
無意識なのだろうから、その思惑は、本人にもわからないことと思う。
この前は、
「ほら、あの人、なんていう人だったけ。○○の家の人」。
この段階で私はフリーズした。
過去に大きな裏切りをされ、名前すら口にしたくない人のことを言っていたから。
でもここで知らない振りをすれば、「ほら、○○の人」と、
次々質問し、結局「Aさんね」と言わざるを得ないだろうと思い、
喉から絞り出すように、その人の名前を口にした。
その時の苦しさが想像以上だったもので、
その自分の反応に愕然としてしまった。
「私は全然立ち直っていなかったんだ」
こんな言葉が頭の中でこだました。
その後、かなり落ち込んだ。
母は、私が彼女とのことで体を壊すほど苦しんだことを知らないで言ったのか?
それを確かめなければと思い、率直に聞いてみた。
答えは、
「知ってたよ」、だった。
そう、知った上で私に振って来たのだ。
それが重要な話につながるならまだしも、何の脈絡もない話だから、なおさら合点がいかない。
「わかっていてなんでそんなこと聞くの?」
「それを聞かれた私の気持ちは想像できる?」
そう聞いたら、その質問には答えず、「私はそんなことも考えられないバカな親ですよ」と、今度は逆切れだ。
大人げない母だが、翌日、母のことはもうどうでもよくなっていた。
なぜなら、私は母のようになっていないし、
子どもを苦しめる捨て台詞などとは無縁で生きているし、
これからもずっと、そう生きることを選択し続ける自信が持てているから。
それより自分を圧倒していたのは、「私は全然立ち直っていなかったんだ」という内側の声だった。
束の間、ひとりで泣いた。
絞り出すような声が漏れた。
それから車を出し、景色のいい道をしばらく走ったところで、自然と口から出て来た言葉に、
また驚いた。
「つらかった~」だった。
過去形だ。
泣けたことで最後のストッパーが外れた感覚。
やっと、気持ちが過去にしてくれたんだな~。
この結末を見るということは、母は、私が立ち直りを完成するために、憎まれ役を演じただけだったのか?
表裏一体の法則は、ここでも働いていた?
いや、いつだって働いているだろうよ。